この記事の要点
- 開設したのは1行だけで、大手銀行には申し込んでいない。「大手より緩い」という比較はこの記事ではできない。
- 2024年、法人設立の直後に申し込み、提出を求められたのは登記簿のみ。1週間以内に可決した。事業計画書や取引先との契約書は求められなかった。
- 維持コストは他行宛の振込が145円、同行宛0円、月額0円(2026年10月時点・筆者の口座)。
- freee会計と口座連携していて不具合はない。経費の処理が簡単になった。
- 法人カード(三井住友カード ビジネスオーナーズ・年会費0円)も設立直後に通り、約1年でゴールドの案内が届いた。
- 運営者の結論は「大手より先にネット銀行」。ただしこれは比較の結果ではなく、ネット銀行で実際に通った経験に基づく判断。
- 開設は2024年なので、2026年時点で審査基準が変わっている可能性がある。
会社を設立したあと、最初に詰まりやすいのが法人口座です。「実績がないと通らない」「事業計画書が要る」といった話を読んで、手が止まっている人もいると思います。
この記事は、SES企業を設立した筆者が、設立直後に法人口座と法人カードを両方開設した記録です。提出を求められたのは登記簿だけで、審査は1週間以内に終わりました。自分の口座の振込手数料も実額で出します。
ただし、最初に限界を書きます。これを飛ばすと誤解されやすい記事です。
この記事は1行分の記録です。大手銀行は試していません
本題より先に、この記事が何を書けて何を書けないかを整理します。
| 項目 | この記事の状態 |
|---|---|
| 開設した銀行の数 | 1行のみ |
| メガバンクへの申し込み | していない |
| 否決された銀行 | なし(ただし他行に申し込んでいないため) |
| 口座を開設した時期 | 2024年 |
| 記録の取得日 | 2026年10月24日(運営者本人による記録) |
開設したのは1行だけです。メガバンクには申し込んでいません。
ですから「大手より審査が緩い」という比較は、この記事ではできません。書けるのは「このネット銀行ではこうだった」までです。大手がどうかは、筆者は知りません。
「否決された銀行はゼロ」という事実も、意味を限定して読んでください。他行に申し込んでいないから否決がゼロなのであって、「どこでも通る」という話ではありません。
もう1点。口座の開設は2024年です。この記事を公開している2026年時点で、審査基準が変わっている可能性があります。法人カードについても同じです。2024年時点の1件の記録として読んでください。
設立直後・事業実績ゼロで、提出を求められたのは登記簿だけだった
ここがこの記事の中心です。以下はすべて、2026年10月24日に筆者が記録した内容です。
| 項目 | 実際 |
|---|---|
| 銀行 | GMOあおぞらネット銀行 |
| 申込時期 | 法人設立の直後 |
| 申込時点の事業実績 | ゼロ |
| 提出を求められたもの | 登記簿のみ |
| 審査期間 | 1週間以内 |
| 結果 | 可決 |
銀行名について、ひとつ注記します。筆者の手元の記録では「あおぞら」とだけ書かれていました。手数料体系からGMOあおぞらネット銀行と判断しています。この1点だけは記録そのままの表記ではなく、筆者の判断が入っています。
申し込んだのは法人設立の直後です。設立から何ヶ月も空けてはいません。
そして提出を求められたのは登記簿だけでした。この「求められなかったもの」のほうが、読者にとっては重要かもしれません。
求められなかった書類
- 事業計画書
- 取引先との契約書
- 請求書
- 自社のWebサイト
いずれも提出を求められませんでした。申込時点で売上はありません。取引実績もありません。その状態で、1週間以内に可決の連絡が来ています。
繰り返しますが、これは1件の事例です。「法人口座は登記簿だけで作れる」という一般化はできません。同じ銀行でも、事業内容や申込内容によって追加の確認が入る可能性はあります。筆者の場合はこうだった、という記録です。

自分の口座の維持コスト:他行宛145円、同行宛0円、月額0円
開業準備中に気になるのは、作ったあとにいくらかかるかだと思います。筆者の口座の実際の数字です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 他行宛の振込手数料 | 145円 |
| 同行宛の振込手数料 | 0円 |
| 月額維持費 | 0円 |
いずれも2026年10月時点・筆者の口座の数値です(2026年10月24日の本人記録より)。
月額の維持費はかかっていません。他行への振込が1件145円、同じ銀行あての振込は0円です。
ここで注意点を2つ書きます。
1つ目。銀行の手数料は改定されます。この145円という数字は、あくまで2026年10月時点で筆者の口座に適用されていた金額です。申し込む前に、必ず公式サイトの最新の手数料表をご自分で確認してください。数値は取得時期とセットでしか意味を持ちません。
2つ目。口座の種別やプランによって手数料が異なる銀行もあります。筆者の口座がどの区分に該当するかまでは確認していないため、ここでは書きません。
使い勝手についても、確認できた範囲だけ書きます。この口座はメインバンクとして使っています。不便だと感じた点はありません。ただし保有しているのは1行だけで、複数行の使い分けはしていません。他行と比べてどうかは答えられません。
freee会計と口座連携している。不具合はなく、経費の処理が簡単になった
会計ソフトとの接続について書きます。筆者はfreee会計とこの口座を連携させています。
- 連携に関する不具合は、これまで発生していません
- 筆者の評価は「経費の処理が簡単になった」
書けるのはここまでです。どの作業がどう自動化されたのか、詳細までは確認していません。仕訳のどこまでが自動で入るのか、同期の頻度はどうかといった点は、この記事では扱えません。
会計ソフト側の話は別の記事で書いています。freee会計を使っていても確定申告が短時間で終わるわけではない、という実感も含めて記録しています。
法人カードも設立直後に通った:三井住友カード ビジネスオーナーズ、年会費0円
口座とほぼ同じ時期に、法人カードも申し込んでいます。
| 項目 | 実際 |
|---|---|
| カード名 | 三井住友カード ビジネスオーナーズ |
| 発行時期 | 法人設立の直後 |
| 申込時点の状態 | 設立直後・事業実績なし |
| 審査結果 | 可決 |
| 年会費 | 0円 |
| 用途 | 経費の支払い |
| その後 | 約1年でゴールドのインビテーションが届いた |
こちらも2026年10月24日の本人記録によるもので、発行自体は法人設立の直後です。年会費は0円でした。
約1年後に、ゴールドカードのインビテーション(上位カードへの招待)が届いています。「インビテーション」とは、カード会社側から上位カードの申し込みを案内されることです。
ただし、ここから先は書けません。
- 利用限度額がいくらだったか:確認していません
- ゴールドの年会費:確認していません
- ゴールドの特典内容:確認していません
- インビテーションが届く条件:筆者は知りません
「1年使えばゴールドの案内が来る」という話にはしないでください。筆者の場合は約1年で届いた、という1件の記録です。
筆者の結論は「大手より先にネット銀行」。ただし比較の結果ではありません
筆者の結論は「大手より先にネット銀行を開設するべき」です。理由として挙げているのは次の4点です。
- 設立直後で実績がない状態でも、登記簿だけで通った
- 早い(1週間以内)
- 口座維持費がかからない(月額0円・2026年10月時点の筆者の口座)
- 経費まわりの処理が簡単
ここから先が大事です。これは大手で試した上での比較ではありません。筆者は大手に申し込んでいません。「ネット銀行で実際に通った」という経験に基づく判断であって、検証の結果ではないということです。
「大手は事業計画書が必要」という話を、この記事では断定しません
筆者も「大手は事業計画書など設立時の資料の提出が必要らしい」という話は認識しています。ただし自分で確認したものではありません。したがって、この記事では書きません。
この手の情報を調べるときの注意点も書いておきます。法人口座の審査に関する検索結果の上位には、GMOあおぞらネット銀行自身のオウンドメディア(銀行が自社で運営する解説サイト)も含まれます。内容が間違っているという話ではありませんが、利害関係のない情報源とは言えません。
大手銀行の必要書類や審査期間は、各行の公式サイトでご自分で確認してください。それが一番確実です。
この記事から言えないこと
- 「大手は審査が厳しい」:試していないので分かりません
- 他行との手数料や審査期間の比較:1行しか使っていないのでできません
- 審査に落ちる条件、落ちたときの対処:落ちた経験がないので書けません
- 合同会社と株式会社で審査が違うか:確認していません
- 「法人口座は簡単に作れる」:通ったのは1件の事例です。一般化はしません
この記事が言えるのは、「2024年に、設立直後・実績ゼロの法人が、登記簿だけで1週間以内に1行の口座を開設できた」という事実までです。
法人化そのものを迷っている人向けの判断材料
ここまでは、すでに会社を設立した人向けの話でした。まだ法人化するかどうかで迷っている段階なら、先に考える材料が別にあります。
運営者はSES企業を設立した立場で、設立後の口座開設とカード発行を自分で行いました。その前段階、つまり「法人にするかどうか」の判断については別の記事にまとめています。
- 法人化シミュレーター|個人事業主のままと法人化、どちらが手元に残るか:売上と経費を入れて、個人のままの場合と法人化した場合を比べられます
- フリーランスの手取りはマージン率より商流で決まる|SES経営者が自社の実数を出して説明します:単価が上がった結果として法人化を考える、という流れの話です
- freeeで開業届を出したら、入力は数分でも調べ物で数日かかった:まず個人で開業する場合の実作業の記録です
- 個人事業主の税金シミュレーター|売上と経費から手取りを計算
最後にもう一度だけ。この記事は1行・1件の記録です。審査に落ちた場合の話は、筆者に経験がないため扱えません。ご自身の条件での判断は、各行の公式情報と合わせて行ってください。


コメント