SESで契約を切られる順番は「意欲」では決まっていなかった|切る判断をするSES経営者が見ていた2つの軸

切られる順番は意欲で決まらない理解力と自分で動けるか フリーランス

筆者は契約を切る側にいる。この記事の立場と扱える範囲

この記事は、要員を案件に入れ、契約を切る判断をする側から書いています。筆者はJavaに特化したSES企業を経営しています。同時に、フリーランスエンジニアとしても稼働しています。

読者の方から見れば、筆者は切る権限を持つ側です。この非対称を、最初に明記しておきます。

以下で書くのは、筆者の会社で要員を切る判断をするときの基準です。業界の一般則ではありません。また、その判断には筆者の主観が含まれます。2026年11月取得の運営者本人の記録より、この点は省略しません。

この記事は、不安なまま検索した読者を脅すためのものではありません。切られる構造を説明し、読者が自分の位置を把握するための記事です。

未確認の点もあります。切る前に兆候に気づいたとき本人に伝えるかどうか、伝えるとして理由をどこまで言うかは、筆者の記録に残していません。

切るきっかけは案件側にある。枠が縮んだ時点で、順番が初めて現れる

切られる構造は、2段階に分けて考えられます。2026年11月取得の運営者本人の記録より、次のとおりです。

  • 1段目:いつ切るかは、要員側ではなく案件側で決まります。「フェーズが変わって人が減るタイミング」が、きっかけになります。
  • 2段目:その時点で、誰から切るかの順番が現れます。順番を決めるのは、要員側の要素です。

この構造から、ひとつ言えることがあります。平常時には、切られる理由は表に出ません。枠が縮まなければ、順番は使われないからです。

読者にとって一番大事なのは、次の点だと筆者は考えています。「今うまくやれている」ことは、順番が後ろである保証にはなりません。筆者の判断では、順番は枠が縮んだ瞬間に初めて効いてきます。

「向上意欲」と最初に言ったが、実際に見ていたのは理解力だった

筆者は最初、切る基準として「向上意欲がない人」「自主的に行動できない人」を挙げていました。

ただ、実際に何を見て判断しているかを書き出すと、挙がったのは別のものでした。2026年11月取得の運営者本人の記録より、「地頭が悪い」「調べれば分かることを確認してくる」「指示しても理解できない」の3つです。意欲の話ではありません。

最初に挙げた基準と、実際に見ているものが食い違っていました。この食い違いは、そのまま書いておきます。順番を決めているのは、意欲ではなく理解力と、自分で動けるかの2軸です。「向上意欲がない人が切られる」とは書けません。

「地頭が悪い」は、筆者の表現として一度だけ出しました。これは人格評価で、読者が自分を点検できる材料ではありません。そのため、判断の根拠には使いません。

軸1の理解力は、観察できる次の2点に置きます。

  • 調べれば分かることを、調べずに確認してくる
  • 指示しても理解できない

軸2は自分で動けるか。前提作業、報連相、指示待ちの3点

軸2は、自分で動けるかです。2026年11月取得の運営者本人の記録より、筆者が具体として挙げたのは次の3つです。

  • これをやるには前提の作業が必要なのに、指示されていないからやっていない
  • 報連相がない
  • 指示待ち

前提作業の欠落と指示待ちは、同じことを別の角度から言っています。どちらも、タスクの前後関係を自分で埋めていない状態です。

報連相とは、報告・連絡・相談のことです。

ここで大事なのは、報連相が要員だけに求められる基準ではない点です。2026年11月取得の運営者本人の記録より、筆者は優秀なSES営業の条件の一つに「報連相や協力会社との連携が早い」を挙げています。要員に求めているのと同じ基準です。

筆者は営業も兼任しています。つまり、筆者自身も同じ基準で測られる側です。営業側の条件については、次の記事に書いています。

SES営業は無能が多いが2割は優秀|営業を兼任するSES経営者が挙げた、2割を分ける2つの条件

2軸は自分で点検できる。ただし「これで切られない」とは言えない

2軸は、どちらも自分で心当たりを点検できます。点検の観点は次のとおりです。

  • 調べれば分かることを、調べずに聞いていないか
  • 指示の前提になる作業を、指示が来るまで待っていないか
  • 報連相が止まっていないか

ただし、これは確定的なチェックリストではありません。一次情報には「これをやれば切られない」という条件がないからです。ここまでの内容は、筆者の会社の判断基準です。

もうひとつ、注意点があります。きっかけは案件側にあります。枠が縮むかどうかは、要員側では変えられません。筆者の判断では、要員側で変えられるのは順番の側だけだと考えています。

点検の観点と、観察できる点を表にまとめます。

軸 観察できる点 補足
理解力 調べれば分かることを調べずに確認してくる/指示しても理解できない 「地頭が悪い」は人格評価のため、点検の材料にしない
自分で動けるか 前提作業をやっていない/報連相がない/指示待ち 前提作業の欠落と指示待ちは同じ状態を別角度から言ったもの

面談で見ている基準と、稼働後に切る順番の基準は、同じ記録で同一だと書かれています。面談の見方については、次の記事も参考になります。

SESの面談で落ちる理由|面談する側のSES経営者が見ていた3つのこと

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